2014年12月20日

腹部膨張対策:その他

「終末期医療」というカテも、まだちょっと違うなあと思ったので「緩和医療」のカテを加えました。

さて、肝臓に転移してしまってお腹の辺りが張って辛い方。きちんとコントロールしてもらえれば辛さは緩和できる。ただ、肝臓がやられてしまうと足が浮腫んだり(ゾウ足どころじゃない)、腫れた肝臓が胃を圧迫して、食べられない、飲めない、吐き気等の辛さが出て来る事がある。さらにモルヒネの副作用も大変な場合がある。

画像が取り込めないのでお見せできないが、自分の場合、10/7のCTと比較すると、現在は3倍弱くらいお腹が膨れている。巨大フォアグラ状態?今まで食べてきた鴨たちの呪いか。違和感が出ない訳がない。さらに入院して3日くらいで足が浮腫み始め、数日でロボコップ状態になってしまった。となると屈めないし重くて歩きにくいし、まずます動かなくなって浮腫みはどんどんひどくなって行く悪循環。

利尿剤で減った肺水も戻っちゃったし、肝臓の違和感もすごいし、モルヒネ量はどんどん増えてるし、正直、「結構早いなあ。年越し無理?紅白見られないかもしれないね」(別に毎年見ている訳ではないのに)なんて、ちょっとおセンチさんになり、残り一か月でと仕事も含めた身辺整理を急いでいた。希望を捨てるつもりはないが、現実も見据えなければならない。が、この浮腫みと上手く共存できれば、もうちょっと粘れそうな雰囲気に。

まずは絶対に、

1)腹部を圧迫しない
2)足のむくみに繋がるような鼠蹊部(両太もも、ここには下半身に流れるリンパ管などが走っている)を圧迫しない。
3)皮膚割れしないように保湿、保湿。

なーに、酷い浮腫みはタキソテールの時に学んだから、と、甘く見ていたが、肝臓パワーはタキソテールパワーを軽く凌駕する。勿論、逆にやせ形になって、これが該当しない患者さんもいるけど、肝臓肥大しちゃうタイプ&足浮腫みまくりタイプはまずウエストで締め付け、鼠蹊部で締め付け、肌もあちこちで締め付け。それが擦り傷になってしまったり、腹部を押されて食べられなくなったり、不快感を増してしまうケースがたくさんあるのだと緩和看護師さんから情報をゲット。
一番いいのは、

巨大ユニクロボクサーショーツやステテコ。とにかくブカブカなドレープパンツ。ネグリジェのような物だそう。季節外れなので入手がなかなか難しい。でも、腹部を締め付けると食べられない、飲めない、吐き気。下腹部を締め付けると今度は腸の運動を邪魔し、モルヒネで一番厄介な副作用「便秘」のリスクがある。勿論、下剤で対応できるけど、抗がん剤時の便秘の辛さは、皆さん共通の悩みだったはず。肝臓が膨れて胃が圧迫されて下腹部までパンパンじゃ、健康であっても相当辛い。(さらに下半身ロボコップ)

緩和には、弾性包帯で浮腫みに対応してくれる専門の看護師さんがいて、浮腫み解消に驚異的効果があった。しかし、その包帯を蒔いた上からでも履けるパジャマでないと使えない。そしてベッドの上でダラダラしている間に引っ張れたり吊れたりして、綿100って案外刺激が強い(オーガニック柔らかコットンはマシ)。とにかくどこにも負担がかからない物がいい。特に皮膚。普通の時には気づかないけど、皮膚がパンパンに張っているので、ちょっとの擦れが傷になり、傷が治りにくくなり(血小板問題のせいもあるけど)、そこから傷になって感染症になってしまうリスクにも注意。

ただ、腹部膨張感に伴う辛さは、緩めてあげるだけでも相当緩和されるので、飲めない食べられないで困っている方は是非一度試してみるのをお勧め。逆転の発想で、本当はオーガニックコットン妊婦用とかのシリーズがいいのかもなと気づく。

もうとっくにそんな事やっていますよの方は読み飛ばしてください。
でも、タキソテールの時に経験した、あの酷い浮腫みとの共存生活経験は今回も応用できる。ぶっとい足でどう転ばずに立ち上がったら良いのか?ソファに座る時に沈み込んで重心が相当が下がってしまった場合には特に注意。どこに力をかけたらバランスが崩れず立ち上がれるのか(クララ気分)?足のどこを曲げたら痛くて、痛くないのか?部屋の何をどこに置いておけば伝い歩きできて便利か?

昔取った杵柄と言うか、せっかくの経験の蓄積ですから、思い出しつつ多いに活用していきたいものです。「ああ、またこんなになっちゃった」という悲しみの繰り返し的にではなくて、「ああ、そうだよ、こんな事もあったよねえ」というようなお笑い路線的に。

あとは、肝臓転移がすべて腫れてしまって私のようになるかと言うと違う。症状は、場所や状態によるので、肝転移患者さんが一概に「私も急にああなるのか」と悲観しないで欲しい。肝転移してからも上手にコントロールでき、何年もお元気な方は本当にたくさんいる。ただ、治療や体の全体のバランスに関わる重要な臓器だから、初発再発関係なく、暴飲暴食しないで日ごろから大切にしよう。酒量を誇るヤンチャは精々20代までで、大人になったら、美味しく上質なお酒を少しづつ嗜む方向に切り替えた方がいいかも。特にがん患者さんは、日ごろから他の人より少しだけ気を付ける習慣を。まあ、実際にはほんの少しの努力に大した違いはないかもだけど、後になって「あの時にこうしてればなあ」と後悔するような性質だったら、自分のために、絶対に。


入院時細々メモ:

介護用品返却:酸素、介護ベッドなど
もうしばらく入院できる事になり、一時帰宅するつもりもないので、在宅介護用に置いてあるベッド、トイレの手すり、酸素などを返却する事にした。在宅用品は介護業者さん、酸素は在宅医療を通じて別の業者になり、引き取り時には必ず誰か家にいないとNGなので、非常に調整が面倒だ。かと言って、酸素の料金は毎月定額に数万円になるので、不必要になったら早目の手配を。

ちなみに、この業者の酸素サービスは結構広域に全国ネットワーク展開していて、例えば、「X月X日からXX県のXXホテルに宿泊します」と事前連絡すれば滞在先ホテルに酸素本体と予備ボンベを準備してくれるのだそう。予備のボンベは担当さん曰く「何本使っても料金一緒です」(詳細確認要)とのことだ。自分でその場所まで移動する際に使うだけではなく、宿泊先にも予備ボンベを何本か届けて置いておいてもらうと出先でも動き回れる。ナガノだかミズノだかとコラボのお洒落なボンベキャリアもあり、酸素利用者でもアクティブに旅行する事が可能。がん患者だけではなく、他にも酸素を必要としている様々な患者さんがいるのでこのように素晴らしいサービスがある。例えばちょっと遠距離だけどお子さんとTDL行って思い出作りたいな、でも呼吸がこんなで大丈夫かな?等不安な患者さんは、是非勇気を出してこのシステムを活用して欲しいと思う。息切れでヨレヨレではなく、安心しながら楽しめる。

鼻詰まり
以前からたぶん血小板のせいで鼻血が出ていたのだが、酸素を使うようになると鼻の中に常に空気が流れている状態になるため、さらに乾燥して鼻の中がバリバリになる。酸素があるのにどうして口呼吸をしてしまうのかが謎だったのだが、この鼻詰まりが原因のようだ。かと言って、威勢よくかんで血が止まらなくなるのは困るので、シャワーの時や洗顔時にホットタオルなどでよく鼻孔を温め湿らせてあげると案外スルリと巨大物体が出てくる(鼻水と鼻血の華麗なるコラボ)。エイリアンの卵的というか、結構巨大なので驚くが、これが出ると呼吸は格段に楽になり、口呼吸をしなくなる。強くやり過ぎるとその部分がかさぶたになって、定期的に全く同じ事を繰り返す落ち…しかも痛いので、時間をかけて優しく労わるように外へ誘導するのがいい。

お部屋の移動:
緩和病棟には「待機」の患者さんのための臨時のお部屋(個室だけど差額ベッド代なし)が用意されていて、症状が急変しちゃった場合、そこで緊急的に引き受けてもらえるとのこと。この話を聞いた時に、かなり安堵した。やはり「入院待機列」に入っている事がとても大事。それ以外にも調整用の差額ベッド代のないお部屋があり、そこが長らく空き部屋だったとのことで、差額ベッド代部屋から移動させてもらえた。入院が長くなる事も考えられるので、そのような配慮は非常にありがたい。

ただし、最初に入るときに「今後もずっと差額ベッド代払うなら、すぐ入れるよ」みたいな、ちょっとあこぎビジネス病院もあると聞いたので(足元見られているようで嫌ね)、最初の緩和の説明時に、心身共に大変でそんな余裕はないかもしれないけど、一応確認だけはしておこう。

さらに差額ベッド部屋は森&空ビュー(?)だったが、差額ベッド代ない部屋は壁ビューと言うか、良く言えばパティオビュー?隣接してすぐに建物があり、ちょっと暗い。看護師さん達が余りの環境の変化に心配して様子を見に来てくれたが、むしろうす暗くて内向的人間にはふさわしいためか、非常に心が落ち着く。もうクリスマス、年末年始関係なく入ったままで自分の世界に浸りたい。

テレビカード:
差額ベッド代を払うお部屋はテレビや冷蔵庫、DVDプレーヤーなどが無料だが、差額ベッド代部屋では電化製品が有料なので、テレビカードを買う。そう言えば、昔の入院の時、この「テレビカードの盗難」が多いので気を付けてくださいって放送が毎日のようにあったなあと。え、だって1000円だよ?と思うけど、複数部屋回って複数枚盗んで、数百円の残金すら払い戻しで現金化するのだという(そのため、最近のカードは換金不可が多いとのこと)。

出入りが制限されている病棟はいいけど、そうでないと通院患者までフリーアクセスなので、どこに何が置いてあるのか判っている患者、元患者もいるから注意。世の中には色々な人がいる。特に大部屋の場合、人の出入りも多い。初発で最初の入院時には、一般的に病院生活そのものに慣れていないので特に注意。入院時に不必要な不愉快な思いをするのは良くないので、最低限の注意は払っておこう。お互い疑うのは嫌だし、疑われて言いがかりつけられるのはもっとストレス。

オタク友からの差し入れ:
オタク続きの話なので、意味不明な人は読み飛ばしてください。腐系の地方の友人、彼女が高校生、私が大学生の頃一緒に所謂「ご本」を作っていたような長いお付き合いの友人が、東京の特別会で入手したご本を送ってきてくれていた。数冊だったらともかく、巨大箱にぎっしり詰め込まれていて、宅配で届いた時、自力で居間まで運べなかったほど。特殊本のコレクションなので読んだら返却。しかも、私の家族、彼女の家族、誰の目にも触れないようにだ。

オリジナルをリアルで見てて、当時入手した限定販売特集号(一般的閲覧可能)も持っていたので、一緒に返送してプレゼントしようと思っていた。しかし、今後、何があるか判らないので、大至急特殊コレクションは本人の手元に返しておいた方が無難。でも、非オタク弟に頼むしかない。「特集号はチェストの上に置いてあるから、一緒に丸ごと返送してもらっていいかな?」「あ、あの箱開けて、そこに特集号を入れて、送ってくれた人にそのまま返送すればいい?」「い、いや、(いきなり何が入れられているか判らないから、本人の名誉のためにも)箱は開けないままで大きな箱か袋に入れて、そこに特集号を差し込む感じで送ってもらえるとゴニョゴニョ…」「えー、(何でそんな面倒臭い事を?)まあ、いいけど…」

友の名誉は何があっても必ず守る。それがオタクの不文律(もはや意味不明)。まだまだ他にも在庫が多数あって、厳選に厳選を重ねてくれたらしいけど、すまぬ。これはたとえ通常時であってもさすがに量が多すぎる。病室に持ち込んで途中で読めなくなったまま家族の目に晒され、そして、処理に困った家族が友人を探し当て、「これってXXさんが送ってくださった本だと思いますが、お返しした方が良いですか?」…最悪のパターン。

オタクな皆さんは、ついパッション>>>常識となってしまいがちなので、どうか注意してください。

DSC00072フラワーアレンジメント:
生花のアレンジメントは、何と言っても雰囲気がパーッと華やぐし、そこにフリージアなんかあると密やかに香ってテンション上がる。しかし、乾燥が激しい病室ではお水を定期的にあげたり、お手入れも必要だ。私がズボラだと理解している部下や友人達はプリザーブドフラワーを送ってくれた(すでに十分いただいているので、さらなるお心遣いは要りません)。

プリザーブドフラワーは最近、非常に流行っているが、「死んだ花」だから植木鉢のお花の「根付き」同様、病人のお見舞いには良くないという意見もあるらしい。逆に言えば「永遠の命」的かなとも思えるので、受け取る側の意識によるのではないかと。

生花のフラワーアレンジメントも数日を過ぎると、枯れてきたり、ちょっと悲惨な感じになってくる。お勧めは盛りまでをちょっと楽しんだら、ボランティアラウンジに寄付して世話してもらう事だ。そこならより多くの皆さんに見てもらえるし、夜には涼しくなる場所なので病室よりは長持ちするし、フラワーアレンジが得意なボランティアさんもいるので元気な残り花をアレンジし直してくれたり、長持ちしそうな木の実やピックなどのアクセサリーを再利用してくれたりする。私のアレンジメント数個は、ボランティア活動のクリスマスイベント会場(バンド演奏など)の飾りとして綺麗に再利用されていた。ナイスタイミング。イベントは苦手なのでプライスレスお風呂タイムの方を選択したが、嫁に行った娘が活躍するような気分(たぶん)。花器まで再利用してもらえたら本当にハッピー。

猫達:
実家にいた猫4匹(母猫&子猫3匹)、は今後、母一人での世話の継続は難しいだろうと、猫好き&ベテランで信頼できるお友達(何匹をものニャンコ達を大切に寿命を全うさせてきている)二人に、比較的柔軟性がありそうなメス猫1匹づつ、それぞれ託す事にした。でも、正直、頑固な家猫達だったし、もう10歳を過ぎていたからどうなんだろうな?とても不安でもあった。

全然、心配不要だった。
さすがはネコ慣れしている。ゆっくりと時間をかけて(それでも数日)、それぞれの猫の居場所を確保して付かず離れずで精神を安定させ、もう今では二匹ともすっかり「いつからお宅のお姫様だったんでしょうか?状態」に。新しいママ達の「右手」を独占できる幸せに浸っている。写真にも「こんなのありなの?」というくらい寛いで、両手を空に広げ恍惚とした表情でお腹をモフモフさせまくっている姿が。これでちょっと(正直、人生で一番)大きな心配事が解決した。人間はどんな事があっても結局何とかするだろうけど、猫達は自力で運命を切り開けたりはしない。猫にとって一番大切なのは、幸せな今日の続きが同じような明日である事。変わらない穏やかな環境と愛情だ。二人とも、幸せなお家の子として二匹を受け入れてくれて、本当にどうもありがとう。


たくさんのコメントや一言レス、ありがとうございます。
色々な立場の皆さんから色々なご意見をいただき、本当に人生様々なんだなあと学んでいます。これから乳がんの初発治療と向き合う方、再発の恐怖に辛い思いをされている方、これからご自分の再発後の人生を準備される方、同じ緩和ステージにいらっしゃる方、すべての方にお返事できないので読み逃げのようになってしまって本当に申し訳ないのですが、とても楽しく共感したり、そうだよねと頷きながら、時には「そんな事があるものなの?」と一緒に憤りながら、全部読ませていただいています。

Life goes on.
どんな事があっても、人生は進んで行き、人は歩いて行かなければならない。どうせなら顔を上げて、今までのような姿勢を貫き通せたらベスト。そのためにきっと自分なりに努力もしたし、苦労もしてきたのだから。

勿論、頑張ってはみたけれど、途中で弱ってヘタれてしまったって、それもまた自分の人生。無理して強くなろうとしたり、無理して社会や他人の価値観に合わせようとしたりする必要はない。人は瞬時に変わったりしないし、できない。そこには必ず無理が生じて、それが自分のストレスになってしまうのは本末転倒。

どこまでも自分らしく、楽しく。
振り返って、もし嫌悪感に囚われてしまうようなら、ダメはダメなりの自分でも、「別にそう悪くはなかったよね」と頭を撫でて労ってあげる感じが丁度良いのかもしれません。姑の埃チェックや上司の査定じゃないのだから、全部、細かく見ようとしないで。どうか、片目つぶって見てあげるくらいの寛容さで。自分が自分に寛容になってあげても、誰も損はしません。

でも、「寛容」であっても「自律」は必要なので、時々自分が外れていないか、最低限の戒めも必要かな。


次回は、同じモルヒネ使い、浮腫み悩みの皆さんへ、部分的にしか参考にならないかもしれませんが、コントロール等についてご紹介できればと思います。

急に寒くなりましたので、風邪に注意で。


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nekome1999 at 07:20コメント(0)トラックバック(0)緩和医療  

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