ハイリスク
2004年02月03日
脱毛という名の喪失:1
このあたりから日付が怪しくなってくる。
知り合いのLさんから、私のケースは難しいので、放射線科や腫瘍内科など、色々ある大きな病院で、腫瘍の専門の先生に診てもらった方がいいとU先生を紹介される。3月まで予約一杯という人気の先生に予約を入れてくれた。しかし、その病院は家から遠い。2時間はかかる。
P病院で、採血。
データは聞くの忘れて不明。別に気分悪くもないし、疲れ易くもない。先生も何か言ってこないので、問題ないのだろう。唯一の問題。お通じがないので、薬(アローゼン)を処方してもらう。
抗がん剤は活発に活動する細胞を攻撃する。ガン細胞だけではなく、粘膜細胞もそのターゲットになってしまうのだろう。通常は便秘をしないので、体がどんどん重くなってくるような不思議な感じがする。これでこのまま全く出ないのに食べ続けたら、腸が破裂するのだろうか?その場合、死因:便秘による内臓破裂…とかになってしまうのだろうか?一応、まだ嫁入り前なので、ちょっと避けたい死因かもしれない。
B先生に、U先生からセカンドオピニオンを欲しいと言ってみる。紹介状を書いてくれて、写真を全部貸してくれる。「U先生はいい先生だから、意見を聞いてくるといいよ。でも、来週は(白血球が)底だから必ず来てね」
市立病院の先生は私がセカンドオピニオンを採りたいと言うと「患者さんの権利だからね」と言いながら、超不機嫌だった。「紹介状ってのはね、患者さんを引き渡す時に書くものだから、僕は書きませんよ」とか何とか言って、紹介状も書いてくれなかった。その代わりにカルテのコピーをくれた。B先生は、当日申し出て、さぞ迷惑だったろうに、忙しい中で気持ちよく紹介状を書いてくれて、写真も全部貸してくれた。懐の広い先生だとつくづく思う。
セカンドオピニオンが通例化しているといっても、先生によって対応も千差万別なのだろう。
知り合いのLさんから、私のケースは難しいので、放射線科や腫瘍内科など、色々ある大きな病院で、腫瘍の専門の先生に診てもらった方がいいとU先生を紹介される。3月まで予約一杯という人気の先生に予約を入れてくれた。しかし、その病院は家から遠い。2時間はかかる。
P病院で、採血。
データは聞くの忘れて不明。別に気分悪くもないし、疲れ易くもない。先生も何か言ってこないので、問題ないのだろう。唯一の問題。お通じがないので、薬(アローゼン)を処方してもらう。
抗がん剤は活発に活動する細胞を攻撃する。ガン細胞だけではなく、粘膜細胞もそのターゲットになってしまうのだろう。通常は便秘をしないので、体がどんどん重くなってくるような不思議な感じがする。これでこのまま全く出ないのに食べ続けたら、腸が破裂するのだろうか?その場合、死因:便秘による内臓破裂…とかになってしまうのだろうか?一応、まだ嫁入り前なので、ちょっと避けたい死因かもしれない。
B先生に、U先生からセカンドオピニオンを欲しいと言ってみる。紹介状を書いてくれて、写真を全部貸してくれる。「U先生はいい先生だから、意見を聞いてくるといいよ。でも、来週は(白血球が)底だから必ず来てね」
市立病院の先生は私がセカンドオピニオンを採りたいと言うと「患者さんの権利だからね」と言いながら、超不機嫌だった。「紹介状ってのはね、患者さんを引き渡す時に書くものだから、僕は書きませんよ」とか何とか言って、紹介状も書いてくれなかった。その代わりにカルテのコピーをくれた。B先生は、当日申し出て、さぞ迷惑だったろうに、忙しい中で気持ちよく紹介状を書いてくれて、写真も全部貸してくれた。懐の広い先生だとつくづく思う。
セカンドオピニオンが通例化しているといっても、先生によって対応も千差万別なのだろう。
2004年01月19日
君、切りたもうことなかれ:1
悩んだのはたぶん1時間くらい。
で、飽きっぽいので、もうイイヤと思った。
予定通り、手術を受け、入院し、リハビリし、抗がん剤やろう。スケジュールは最初決めたとおり。
部の新年会があった。
入院&手術で、しばらく飲みにも行けないと思ったので、残業を切り上げて行く。一次会の豆腐料理も美味しかったし、二次会のパブのギネス生はクリーミィでマイルドで、素晴らしかった。イギリスのパブの単位「パイント」というのが、多からず少なからず、ギネスを飲むのには丁度いい単位だとの議論になる。本場エールのあの生暖かさも、味わいを深くしているのだとか、実はどうでもいいとかの議論にもなる。禁煙したのにガンになったから頭に来て、タバコも吸う。
夕べはちょっと悩んだが、もともと悩むのが嫌いな性格なために、「面倒くさいから、もういいや」と結論していた。
いつも何だか自分の事がヒトゴトになってしまう。
他人の事はきちんと受け止められるのだが、自分の事を直接的に感受する能力が欠損しているのかもしれない。他人の相談を親身になって聞いたり、足労したり、泣いたり笑ったりするのはできるのだが、それが自分の事になると、どうでも良くなってしまう。自己発生的モティベーションが欠如しているとも言えるが、「自分の事がヒトゴト症候群」と勝手に名付けている。が、まあ、別に今までそれで困ったこともないように思えるので、どうでもいい。
ああ、そうだ。私は新人類と呼ばれた世代だ。
そう、もっと若い頃、上の世代は、私達世代の社会や自己へのアタッチメントのなさに嘆き、理解できず、「最近の若いものは」と酷評していた。そんな私達も、今ではすっかり中年になっている。ナニゴトにも距離を置いてヒトゴトで、現実感がないのは、別に私だけではなくて、この世代の特質のように言われてなかったっけ? そんな世代が中年になったかといって、いきなり感情豊かな熱血人間になれる訳はないのだ。いくらガンになったからといって、長年培われた冷め切った感覚に、急激な変化がもたらされる訳でもない。
相談メールを出した自助グループの会長さんから携帯に電話が、そしてメールも来ていた。要約すると、
・手術で全摘すれば治るなどと簡単に思わないで欲しい
・ハイリスクグループは慎重に治療計画を立ててから始めるべき
・しこりが大きくリンパ節移転がある場合は、まず抗がん剤がいいように思える
・セカンドオピニオンを聞いてはどうか?
なるほど…。と、会長さんより伺ったキャンサーネットジャパンのセカンドオピニオンにメールしてみる。
…ってか、ナニ? 私ってやっぱり「ハイリスク」なの? 知識が増えるのは素晴らしい事だ。
で、飽きっぽいので、もうイイヤと思った。
予定通り、手術を受け、入院し、リハビリし、抗がん剤やろう。スケジュールは最初決めたとおり。
部の新年会があった。
入院&手術で、しばらく飲みにも行けないと思ったので、残業を切り上げて行く。一次会の豆腐料理も美味しかったし、二次会のパブのギネス生はクリーミィでマイルドで、素晴らしかった。イギリスのパブの単位「パイント」というのが、多からず少なからず、ギネスを飲むのには丁度いい単位だとの議論になる。本場エールのあの生暖かさも、味わいを深くしているのだとか、実はどうでもいいとかの議論にもなる。禁煙したのにガンになったから頭に来て、タバコも吸う。
夕べはちょっと悩んだが、もともと悩むのが嫌いな性格なために、「面倒くさいから、もういいや」と結論していた。
いつも何だか自分の事がヒトゴトになってしまう。
他人の事はきちんと受け止められるのだが、自分の事を直接的に感受する能力が欠損しているのかもしれない。他人の相談を親身になって聞いたり、足労したり、泣いたり笑ったりするのはできるのだが、それが自分の事になると、どうでも良くなってしまう。自己発生的モティベーションが欠如しているとも言えるが、「自分の事がヒトゴト症候群」と勝手に名付けている。が、まあ、別に今までそれで困ったこともないように思えるので、どうでもいい。
ああ、そうだ。私は新人類と呼ばれた世代だ。
そう、もっと若い頃、上の世代は、私達世代の社会や自己へのアタッチメントのなさに嘆き、理解できず、「最近の若いものは」と酷評していた。そんな私達も、今ではすっかり中年になっている。ナニゴトにも距離を置いてヒトゴトで、現実感がないのは、別に私だけではなくて、この世代の特質のように言われてなかったっけ? そんな世代が中年になったかといって、いきなり感情豊かな熱血人間になれる訳はないのだ。いくらガンになったからといって、長年培われた冷め切った感覚に、急激な変化がもたらされる訳でもない。
相談メールを出した自助グループの会長さんから携帯に電話が、そしてメールも来ていた。要約すると、
・手術で全摘すれば治るなどと簡単に思わないで欲しい
・ハイリスクグループは慎重に治療計画を立ててから始めるべき
・しこりが大きくリンパ節移転がある場合は、まず抗がん剤がいいように思える
・セカンドオピニオンを聞いてはどうか?
なるほど…。と、会長さんより伺ったキャンサーネットジャパンのセカンドオピニオンにメールしてみる。
…ってか、ナニ? 私ってやっぱり「ハイリスク」なの? 知識が増えるのは素晴らしい事だ。